運行管理者試験に合格して運行管理者になろう

国家資格

運行管理者試験は、トラックやバス、タクシーなどの事業用自動車の運行の安全を確保するためにある国家資格です。

人や物を載せて走行するトラックやバスなどは、社会になくてはならないものです。トラックがないと物が運搬できず、生産者や製造者などから消費者に届きません。

バスなどがないと通勤や通学、買い物などに出かられない方もいます。

トラックやバスなどを安全に運行させるための知識や法律を運行管理者試験では問われます。

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運行管理者とは?

トラックやバスなどの自動車運送事業者(貨物軽自動車運送事業者は除く)は、一定数以上の事業用自動車を所持している営業所ごとに運行管理者を選任しなければいけません。

運行管理者は、乗務員(ドライバー)が安全に運行を行うための責任者として、自動車運送事業者に選任される安全運行のプロフェッショナルです。

運行管理者になるには?

運行管理者になるには2パターンあります。

1つ目が運行管理者試験に合格する方法と、2つ目は実務経験などで資格を得る方法があります。

(1)一般貨物自動車運送事業者、特定貨物自動車運送事業者又は特定第二種貨物利用運送事業者の事業用自動車(以下「一般貨物自動車運送事業者等の事業用自動車」という。)の運行の管理に関し5年以上の実務の経験を有し、その間に国土交通大臣が認定する運行の管理に関する講習を5回以上受講した者。

(2)一般貨物自動車運送事業者等の事業用自動車の運行の管理に関し1年以上の実務の経験を有し、かつ、国土交通大臣の定める職務に2年以上従事した経験を有する者。

引用:貨物自動車運送事業者安全規則第24条第1項

上記の要件どちらかを満たせば運行管理者試験を合格せずに運行管理者になれます。

運行管理者試験の受験資格

運行管理者試験には受験資格があります。

運行の管理に関して、1年以上の実務の経験がある方か、国土交通大臣が認可する講習実施機関で基礎講習を修了した方でないと受験資格はありません。

運行管理者試験には貨物と旅客があり、それぞれ講習の内容と試験の内容は異なります。

基礎講習は試験前日までに修了していれば試験は受験できます。

運行管理者試験の出題分野と合格基準

運行管理者試験はマークシート方式の筆記試験です。出題分野を下記表にまとめました。

貨物旅客出題数
(1)貨物自動車運送事業法関係(1)道路運送法関係8
(2)道路運送車両法関係(2)道路運送車両法関係4
(3)道路交通法関係(3)道路交通法関係5
(4)労働基準法関係(4)労働基準法関係6
(5)その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力(5)その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力7

参考:公益財団法人運行管理試験センター

合格基準は総得点が60%以上で、(1)から(4)の出題分野ごとの正解が1問以上、(5)の正解が2問以上が合格基準となります。

合格基準は貨物、旅客ともに共通です。

運行管理者試験の合格率

運行管理者試験は年々合格が難しくなっていると言われています。

平成31年3月3日に行われた運行管理者試験の合格者は下記の通りです。

貨物旅客
受験者数29,709人7,605人
合格者数9,743人2,868人
合格率32.8%37.7%

貨物も旅客も合格率は3割程度となっています。基礎講習でもらえるテキストや過去問などでしっかりと勉強して、試験にのぞみましょう。

運行管理者試験の勉強法

運行管理者試験は独学でも、充分に合格が狙える試験です。

過去問題集を繰り返し解くことで合格できます。

独学に不安のある方や、効率よく学習したい方は、通信講座大手のユーキャンの運行管理者(貨物)の合格指導講座がおすすめです。

運行管理者試験を受験する方の大半が、働きながら資格取得の学習をしているため、どれだけ効率よく学習できるかがポイントです。

スマホやパソコンから見れるwebテキストや動画講義でスキマ時間も有効に活用できます。

運行管理者の業務内容

運行管理者は乗務員(ドライバー)に安全で確実な運行をさせるためにさまざまな業務をこなさなければいけません。

トラックなど大型な車両の事故は生命に関わることが多いため、高い安全意識が必要となります。

運行管理者は責任が重い仕事ですが、その分やりがいのある重要な仕事です。

いくつか業務内容を紹介します。

運行管理者の仕事内容「点呼」

運行管理者は乗務員(ドライバー)が、出庫時と帰庫時に点呼を行います。

乗務員(ドライバー)のアルコールチェックや健康状態などをチェックし、会話をすることによって異変がないかなどを確認します。

運行管理者の仕事内容「配車」

依頼があった荷物を安全に目的地に配送するために乗務員(ドライバー)や、車両を決定する重要な業務です。

乗務員(ドライバー)の労働時間なども考慮し、目的地に確実に配達するために配車ができるかは、運行管理者の采配によります。

運行管理者の仕事内容「指導・監督」

運行管理者は乗務員(ドライバー)が、適切な安全運転をしているか、勤務報告書や、デジタルタコグラフなどで確認し、必要に応じて指導・監督を行います。

乗務員(ドライバー)のレベルを上げるためにも重要な仕事です。

運行管理者の仕事内容「過積載の防止」

過積載の防止も重要な仕事です。過積載をするとブレーキの効きが悪くなり、重大な事故につながります。

適切な積載量と積載方法を指導するのも運行管理者の業務となります。

運行管理者の転職

物流業界はどこも人手不足な状態となっています。

運行管理者は、自動車運送事業所に必ず必要になる人材なので、需要は高い職種です。さまざまな転職サイトで募集されています。

ドライバーは体力を使う仕事なので体力的にきつくなってきた方が、次のキャリアとして運行管理者に転職するケースもあります。

自動車運送事業に転職や就職をしたい方は有利に働く資格となっています。

運行管理者になろう

運行管理者は責任が重い仕事ですが、運行管理者の配車次第で、現場の仕事が上手くいくやりがいのある仕事です。

運行管理者は知識や経験が生きる仕事です。

トラックドライバーの方や、運行管理者に興味がある方は、安全運行のスペシャリスト、運行管理者試験に挑戦しましょう。

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