人間は視覚と光源、物体の3つの要素で色を認識しています。
世の中のありとあらゆるものに色は使われています。
色について専門的に学習する機会が少ないので、明るい色や暗い色、暖かい色や冷たい色などイメージする色は人それぞれです。
色について基礎から学びたい方や、色に関わる仕事をしている方は色彩検定に挑戦してみましょう。
色彩検定とは?
色彩検定とは色に関する幅広い知識、技能を学ぶ検定です。
1990年にファッションカラーコーディネーター検定試験として始まり、ファッションコーディネート色彩能力検定と名称を変えた後、2006年から現在の色彩検定となりました。
2006年から文部科学省後援の試験となり、公益財団法人色彩検定協会が主催しています。
国内の色彩系の検定では歴史があり、知名度も非常に高い検定となっています。
色彩検定の検定級
色彩検定には1級、2級、3級、UC級の4種類があります。
UC級は2018年12月から実施された新しい検定級です。
UC級(色のユニバーサルデザイン)は、特定の色の組み合わせが判別しにくい方のために色覚多様性についての正しい知識を持ち、配慮することができる社会を目指すために実施されています。
UC級は1級から3級とは別の級として扱われます。
検定級概要を下記表にまとめました。
級 | 試験方式 | 試験時間 |
1級 | 1次:マークシート方式(一部記述式) 2次:記述式(一部実技) | 1次:90分 2次:90分 |
2級 | マークシート方式(一部記述式) | 80分 |
3級 | マークシート方式 | 70分 |
UC級 | マークシート方式(一部記述式) | 60分 |
合格ラインは問題の難易度により多少変動がありますが、満点の70%前後となっています。
色彩検定の検定レベル
色彩検定の各級の検定レベルの目安を下記表にまとめました。
級 | レベル |
1級 | プロフェッショナル向け |
2級 | 実務に応用したい方向け |
3級 | 初めて色を学ぶ方向け |
UC級 | 一般社会人・公共・福祉・設計者など |
参考:色彩検定公式ホームページ
色彩検定は各級に受験資格はなく、難易度は上がりますが1級から挑戦することも可能です。
2級、3級、UC級は夏季と冬季の2回実施されていています。
1級は1次が夏季、1次に合格した方は冬季に2次が実施されています。
色彩検定の受験会場
色彩検定の受験会場は、受験者の希望のエリアで受験が可能です。
1級の2次試験の受験エリアは札幌市・仙台市・東京23区・名古屋市・福岡市の6エリアだけなので、注意が必要です。
詳しい受験地は色彩検定公式ホームページをご確認ください。
色彩検定の勉強方法
色彩検定はセンスやアイデアが必要な検定ではありません。
色彩検定の公式テキストの内容を理解していれば、合格ができます。
各級の公式テキストは、色彩検定公式ホームページで販売されている他、アマゾンなどのサイトや、書店でもテキストの取り扱いがあります。
過去の問題集も出版されているので、しっかりと勉強すれば合格できる検定です。
色彩検定の合格率
2018年の色彩検定の受験者データから合格率を下記表にまとめました。
級 | 志願者 | 合格率 |
1級 | 1,656名 | 42.9% |
2級 | 11,631名 | 67.4% |
3級 | 26,056名 | 74.9% |
UC級 | 1,650名 | 92.0% |
3級の受験志願者が多く74.9%の方が合格していて、非常に高い合格率です。
しっかりとテキストで勉強すれば合格することがわかります。
受験者の年齢層は10代、20代の学生が多いですが、30代から60代の方も受験しています。
色彩検定を受験するメリット
色彩検定は国家資格ではないですが、社会的認知度も高くファッション業界やアパレル業界、出版・広告業界、建築やインテリア業界など、さまざまな分野で活用できます
。色に関連する仕事に転職や就職をしたい時、履歴書に記入でき有利になります。
色彩検定を活かせる仕事
色彩検定はいろいろな分野の職種で活用できる検定です。世の中には色についての知識を必要とする仕事が数多くあります。
色彩検定で勉強した知識や理論を活かせる仕事を少しだけ紹介していきます。
ファッションコーディネーター
ファッションの世界では、配色の知識が必要となります。
トレンドカラーを使ったコーディネートなど配色が大事になってきます。
色彩検定で色についての知識があれば、人とは違うオリジナルなファッションをコーディネートできるかもしれません。
グラフィック・WEBデザイナー
デザイナーはクライアントの希望通りの作品を作らなければいけません。
企業のイメージカラーを考慮してデザインをしたり、配色や色彩の知識があるとクライアントとの話も進めやすくなります。
広告関連企業
広告関連企業も色彩の知識が必要になる場合があります。
企業のイメージカラーを用いて、広告を作ったりと配色が非常に大事になります。
色彩検定に挑戦をしよう
色についての学習はいろいろな業種に関係しています。
新しい知識を吸収することは自己啓発にも繋がり日々の生活にも活気がでてきます。
身近な色について少しでも興味がある方や、色に関係している仕事をなされている方は色彩検定に挑戦してみましょう。
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